これ、とにかく面白いです。笑うとか、興味をそそられるとかいった面白さではなく、その感覚に圧倒されます。
地方から出てきた20代の女性二人の東京での共同生活が綴られていくのですが、あの子が変というより、二人とも変ですし、さらに言えば「本谷有希子って変!」です(笑)。
「変」も突きつければ、気持ちいいくらいに爽やかです。今のところ、これ以上にうまく説明するほどの語彙を持ち合わせていないので、読んでみてください。
ある種、変な二人の友情物語みたいな面もあるのですが、考えてみれば、ひと昔、ふた昔?前なら、この手の友情は男の世界の話としてはあり得ても、女性にはあり得なかったでしょう。(後日補足:小説にはなり得なかったでしょうという意味です)
それゆえにこそ、本谷有希子はすごい!と言えるのではないでしょうか。