「あの子の考えることは変/本谷有希子」これ面白いです!「変」も突きつければ、気持ちいいくらいに爽やかです!

これ、とにかく面白いです。笑うとか、興味をそそられるとかいった面白さではなく、その感覚に圧倒されます。

あの子の考えることは変 (講談社文庫)

あの子の考えることは変 (講談社文庫)

  • 作者:本谷 有希子
  • 発売日: 2013/06/14
  • メディア: 文庫
 

地方から出てきた20代の女性二人の東京での共同生活が綴られていくのですが、あの子が変というより、二人とも変ですし、さらに言えば「本谷有希子って変!」です(笑)。

「変」も突きつければ、気持ちいいくらいに爽やかです。今のところ、これ以上にうまく説明するほどの語彙を持ち合わせていないので、読んでみてください。

ある種、変な二人の友情物語みたいな面もあるのですが、考えてみれば、ひと昔、ふた昔?前なら、この手の友情は男の世界の話としてはあり得ても、女性にはあり得なかったでしょう。(後日補足:小説にはなり得なかったでしょうという意味です)

それゆえにこそ、本谷有希子はすごい!と言えるのではないでしょうか。