性同一性障害が性的違和に?

「障害」を「症」に 精神疾患の新名称公表 (産経新聞) – Yahoo!ニュース

「障害」を「症」に 精神疾患の新名称公表

産経新聞 5月28日(水)19時5分配信

 日本精神神経学会は28日、米国で昨年策定された精神疾患の新診断基準「DSM-5」で示された病名の日本語訳を公表した。子供や不安に関する疾患では「障害」を「症」に改めるなど、差別意識を生まないよう配慮した。

 主な例では「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」は「注意欠如・多動症」に、「性同一性障害」は「性別違和」に変更。「アスペルガー症候群」は単独の疾患としての区分はなくなり、「自閉スペクトラム症」に統合された。

 医療現場では旧版の「DSM-4」などを診断に使い続ける医師もおり、当面は病名が混在する可能性もあるが、学会では「徐々に浸透していくことを期待している」としている。

こんな記事を見かけましたので少し調べてみました。理由は、

「性同一性障害」は「性別違和」に変更

という部分に目がいったからなんですが、ソースの「DSM‒5病名・用語翻訳ガイドライン(初版)」を見ても、

Gender Dysphoria 性別違和

Gender Dysphoria in Children 小児の性別違和
Gender Dysphoria in Adolescents and Adults 青年および成人の性別違和
Other Specified Gender Dysphoria 他の特定される性別違和
Unspecified Gender Dysphoria 特定不能の性別違和
その他の重要用語:
posttransition 性別移行後
gender reassignment surgery 性別適合手術

の記述はありますが、性同一性障害と訳されていた「Gender Identity Disorder, GID」 がどこにも見当たりません。この発表から、どうして「性同一性障害」は「性別違和」に変更、という記事が書けるんだろうと不思議に思いさらに調べてみました。

GID から Gender Dysphoria へ、DSM-5 における変更点 – カミクズヒロイ /root

この記事によりますと、アメリカ精神医学会がすでに昨年の5月に「Gender Identity Disorder, GID」を「Gender Dysphoria」に変更しており、その日本語訳を日本精神神経学会が今回発表したということのようです。あらためて記事を読んでみましたら、「昨年策定された~」と冒頭に書かれていました。

ということで、ひとまず疑問は解けたのですが、精神医学というのはアメリカ主導で進んでいるらしいことや「性別違和」というのは精神医学の問題なのかなど、知れば知るほど知りたいことが増えるようです。

それにしてもLGBTに関する言葉(用語?)の多さには驚かされます。