トランプさんになっちゃいましたねー。
政治家でもなく、行政経験もない初めての大統領らしいですので、要は、何をやるか、何ができるのか誰にもわからないという人物ということで、しばらくは、ああなるこうなるとメディアは賑やかになりそうです。
【米大統領にトランプ氏】安倍首相とトランプ氏、17日に会談へ 電話会談で合意 トランプ氏「日米の特別な関係をさらに強化したい」 (1/2ページ) – 産経ニュース
で、日本との関係で言えば、「日米安保は不公平だ」とか「もっと金を出せ」とか言っているわけですから、ここは、逆手にとって、日本は、アメリカとの関係を見直す絶好のチャンスだと思います。
「ジャパン・ハンドラーズ」ってご存じですか?
「ショー・ザ・フラッグ」や「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」で有名なアーミテージさんたちを、日本では「知日派」などと言っていますが、アメリカでは馬の調教師にたとえ「ジャパン・ハンドラーズ」と言うそうです。
日本の政治家や官僚は、そうした人たちの顔色をうかがいつつ、アメリカ追従の政策を実行しているわけです。
日米安保条約は中国の脅威や北朝鮮の核の危険から日本を守るためであるとか、東アジア安定のためなんてのは、ある意味嘘っぱちで、そもそも安保というのは軍事同盟ですから仮想敵国があり、その仮想敵国からしてみたら対抗措置を考えるのは当たり前ですから、その意味から言えば、日米安保条約が現在の東アジアの緊張を生み出しているとも言えるわけです。
私は民族派でもなんでもありませんが、個人であれ、国であれ、自分のことは自分で決めるのが基本と考えれば、日米安保条約などという軍事同盟は破棄して、いちからどういう国にしていくか考えればいいんです。
そうすれば、沖縄の問題も解決できますし、アメリカの脅しに負けて(かどうかは実は疑問?)「核兵器禁止条約」に反対せずに済みますし、アメリカの51番目の州とか、アメリカの犬などと揶揄されずにすむのです。
日本の政治家や官僚は「外圧=アメリカ」を利用して国内政治を動かすといいますが、その意味では、つまり、日米安保条約破棄を言える政治家など100%出てこないでしょうし、仮にいたとしても、国民の総意が自発的にそちらへ向くなどということは、それこそ200%もありえないでしょうから、トランプ大統領誕生の今が、日本の真の独立の最後のチャンスかも知れません。
しかし、このかすかな希望の光に、早くも二つの暗雲が漂い始めています。
ひとつは、なぜか何をやっても支持率が落ちない安倍政権の対米方針です。安倍政権、というより安倍晋三ですが、彼が見ている日本の将来像は、憲法九条を改正し、自衛隊を国軍化し、日米安保条約を双務化することで、アメリカと対等の関係になることを夢見ているわけです。
早々とした会談セッティングは、そのためにも、トランプ大統領誕生にあたって、敵(?)の準備が整う前に主導権を握ろうとしての行動だと思います。まあ、トランプさんに最初に会ったのは自分だよとメルケルさんやオランドさんに自慢したいだけかもしれませんが。
そして、暗雲のもうひとつは、そもそも本人のトランプさんです。勝利宣言の会見の映像を見ますと、もうすでにビビってる感じがありますね。
本人を知っているわけではありませんので適当な話ですが、一般的に、人を罵倒したり、乱暴なことを言ったり、言い訳の多い人は気の弱い人が多いんじゃないでしょうか。
意外にも、実際に大統領の座についてみれば、前言を翻すどころか、シュンとおとなしくなってしまうかも知れません。早くもその兆しが見えています。
日本政府の説明によると、電話は首相からで、大統領選勝利への祝意を伝えた。これに対し、トランプ氏は「首相の今日までの業績を高く評価している。今後数年間、ともに働くことを楽しみにしている。日米関係は卓越したパートナーシップであり、この特別な関係をさらに強化していきたい」と答えたという。(朝日新聞)