佐藤優さんって、「知の巨人」と呼ばれているらしいんですが、当然、そうなればアンチが生まれるわけで、「インチキ」だの「デタラメ」と言われたりもします。
まあ雄弁で迷いなく断言するところが良くも見え、悪くも見えるんだと思います。
で、この『十五の夏』、まだ上の中ほどまでしか読んでおらず、図書館で借りた本ですので返却期限で返してしまったのですが、なかなか面白いです。
佐藤氏が浦和高校一年の夏休みに東欧とソ連を一人旅した旅行記です。
1975年とのことで、アメリカがベトナム戦争敗北で体力が落ち、東西冷戦もやや融和方向に傾きかけた頃とはいえ、この時期に15歳で東欧からソ連をひとりで旅するというのはおそらく佐藤氏以外にはいなかったでしょう。
40年前のことなのにかなり詳細に書かれており、当時の日記か何かをベースにしているのか、あるいはかなり創作の入ったものなのかよくわかりませんが、淡々といわゆる旅行記っぽく書かれており、実際の体験談なのかなあと思わせられます。
ただ、私はかなり盛られているんだろうとは思いますが(笑)…。
中学生か高校生が読むと刺激を受けるんじゃないかと思います。まだ1/4を読んだだけですが、お薦めです。