3月4日の、ある意味電撃的な安倍政権の辺野古訴訟和解案受け入れに驚いて書いた記事に、「見えないところで何が起きているのでしょう?」と、嫌な予感を言葉にしたのですが、日経がそれについて記事にしています。
記事の要点は、
- 当初、首相や菅官房長官は和解案に慎重だった
- 2月下旬、最高裁まで争って負けた場合振り出しに戻ることを懸念し、和解案の受け入れを検討
- 菅官房長官、和解案受け入れ後、一本化した「違法確認訴訟」に勝てるかどうかを法務省幹部らと協議し、「勝てる」と判断
- 3月1日、谷内国家安全保障局長がホワイトハウスでライス大統領補佐官と日本外交全般について協議し、辺野古についても協議した模様(了解を得た?)
- 3月4日午前、首相「不可逆性を担保できるなら、それでいこう」と決断
となっています。
この記事の「違法確認訴訟」というのは、
- 3月7日、政府(石井国交相)、翁長知事に、辺野古埋め立て承認取り消し処分を是正するよう指示
- 3月14日、沖縄県、是正指示を不服として、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を求める文書を送付
となっており、係争処理委の判断は90日以内に出されるようで、その結果により沖縄県か政府が起こす(だろう)訴訟のことです。
つまり、政府は、和解案の求める(沖縄県の期待する)「協議」など全く考えておらず、100%訴訟になるので、とにかく早く進めるために、和解案受け入れ後わずか3日後に、「協議」の「き」の字も語らぬうちに是正指示をしたということです。( 辺野古、政府が沖縄知事に是正を指示=菅くん、沖縄をだまし討ち)
多分、進行中だった三本の訴訟には勝てないと踏んで和解案を受け入れたんでしょうが、なぜこの先予想される「違憲確認訴訟」では勝てると考えたんでしょう?
菅官房長官が協議したという「法務省幹部」というのが何だか怪しいですね。
それに関してググっていたら、こんな記事にぶち当たりました。
同じく日経の記事について書いているのですが、この方は、菅官房長官と法務省幹部の協議を「菅官房長官が事前に法務省と協議して、国に勝たせる事で確約を得ていたのだ」とまで書いています。
この天木さんという方は元官僚ですし、それに過去には、最高裁長官が駐日アメリカ大使と密談などということもありましたので、「え?そこまでは…」と思いつつも、官僚や政治家の感覚ではこうしたことが当たり前なのかもしれません。
あなおそろしや。