安倍首相がトランプさんを焚き付けているのではないか

対北朝鮮「対話と圧力」から「圧力」へ 首相国連演説:朝日新聞デジタル

国連総会での安倍首相の演説の件、数日前のやや遅れた話題ですし、書こうと思って放ってあったものなんですが、「日本は米国に戦争させたがっている」なんて記事もありましたので、ちょっと書いておこうと思います。

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何をかと言いますと、多くの場合、政治的な場面ので過激な発言の裏には必ず実質的な交渉が存在しているわけで、そうじゃなかったらとっくの昔に戦争になっているはずです。

トランプさんの場合も当然裏で進めている交渉と裏表の過激な発言だと思われ、まあ確かに子どものようなキャラクターのトランプさんですのでさほど計算ずくではないとは思いますが、それでもやはり硬軟織り交ぜての対応ということはあると思います。

同じような意味で、おそらく安倍首相にもそうした考えがあり、具体的には、田原総一朗氏がアドバイスしたらしい「6カ国協議復活でトランプ氏説得ー>安倍首相訪朝」を画策して、(確か)3日連続で電話会談をしたり、「東方経済フォーラム」でプーチン氏を説得しようとしたのではないかと思います。

ところが、そもそも今さら6カ国協議なんて局面ではありませんし、誰も話に乗ってきませんので、本人が自覚しているかどうかは別にして、とにかく何か歴史に名を残したいと考えている安倍首相としては、支持率低迷で一時迷っていた憲法改正に再び意識が向き始めているわけです。

昨年の12月、安倍首相がまだ就任してもいないトランプさんに会いに行った時にこういう記事を書いたのですが、

ausnichts.hatenablog.com

その中の一節です。

安倍晋三は何を焦っているのか?

安倍晋三が考えている、唯一で、最終の目的は、憲法改正です。

自民党総裁の任期は、3期9年に伸ばすことも決まっていますから、安倍総裁の任期は、2021年9月まで伸びます。東京オリンピックが2020年の夏。

そして、衆議院議員の任期が、2018年12月まで。現在、改憲勢力が2/3を占めているとはいえ、この任期内に憲法改正を実現することは到底無理でしょう。

で、逆算すれば、2017年9月前後までに衆議院を解散して、自民党、維新の会、公明党(は?)で2/3をとっておけば、憲法改正まで4年という期間を確保することができます。

確実に選挙に勝つための目に見える成果、北方領土問題の進展、あるいは2島返還だったかもしれませんが、それに変わるものを求める気持ちが焦りになっているのでしょう。

自分で言うのも何ですが、「読み」がぴったりでした。 

で、国連演説ですが、私は、トランプさんを焚き付けているのは安倍首相ではないかと考えています。

考えてみれば、あのトランプさんが就任前に北朝鮮のことに意識や知識があったとは思えません。寂しがりやで強がりのトランプさんの懐にうまく(と思うのは安倍首相本人)入りこんだのでしょう。北朝鮮に関しては安倍首相に相当引きずられていると思います。

6カ国協議での主役を狙った田原総一朗作戦に失敗した安倍首相は、今度はトランプさんを焚き付け(横田めぐみさんの話も使ったのではないか)、危機感を煽って衆議院選を有利に進めようとしています。

さらに言えば、何かしら事が起きることを期待しているのではないかとさえ思えます。北朝鮮とアメリカの間に何か事が起きた場合、すでに現在の安保法制で自衛隊は実戦配備可能になっています。

この緊迫した状態になぜ解散?との批判も、逆に言えば、仮に選挙中に何か事が起きれば一気に自民党有利になるということでしょう。

確かに「安倍晋三はアメリカに戦争をさせたがっている」のだと思います。